HASHIMOTOマガジン

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台風・豪雨の前に確認したい工場・倉庫・事務所の建物点検

工場・倉庫の点検箇所を円で示し、台風・豪雨への事前対策

台風や集中豪雨による建物被害は、屋根材の飛散や浸水、雨漏り、シャッターの破損など、事業活動に大きな影響を及ぼすことがあります。

特に工場や倉庫では、建物の被害だけでなく、生産設備や商品、資材が水に濡れることで、復旧に時間と費用がかかるケースも少なくありません。事務所でも、書類やパソコン、電気設備への浸水によって業務が停止する可能性があります。

被害を完全に防ぐことは難しくても、台風や豪雨の前に建物の状態を確認し、必要な対策を行うことで、被害を抑えられる可能性があります。

今回は、工場・倉庫・事務所を所有・管理する法人の皆様に向けて、事前に確認しておきたい建物点検のポイントをご紹介します。

台風・豪雨による建物被害が事業へ与える影響

台風や豪雨の際には、建物にさまざまな被害が発生します。

  • 屋根材や外壁材の飛散・脱落
  • 雨どいや排水口からのあふれ
  • 屋上や外壁からの雨漏り
  • シャッターや大型扉の破損
  • 窓ガラスや建具からの浸水
  • 看板や屋外設備の転倒・飛散
  • 電気設備や機械設備への浸水

工場や倉庫では、一部の雨漏りであっても、製造ラインや保管商品に影響が及ぶことがあります。建物の修繕だけでなく、営業停止や納期の遅延などにつながる可能性も考えなければなりません。

台風が接近してからでは、点検や修繕を依頼しても間に合わないことがあります。天候が安定している時期から建物の状態を把握し、早めに対応することが大切です。

台風・豪雨の前に確認したい8つのポイント

1.屋根材の浮き・ずれ・腐食

屋根は、強風や大雨の影響を直接受ける場所です。

金属屋根では、固定金具やボルトの緩み、屋根材の浮き、さび、接合部分の劣化などがないか確認します。折板屋根のボルト周辺や屋根材の重なり部分は、経年劣化によって雨水が入りやすくなることがあります。

屋根材が浮いた状態で強風を受けると、めくれや飛散につながる可能性があります。飛散した屋根材が周囲の建物や車、人に被害を与えるおそれもあるため、早めの補修が必要です。

屋根に上がって行う点検には、転落の危険があります。地上から確認できない部分は、専門業者へ点検を依頼しましょう。

2.外壁のひび割れ・浮き・シーリングの劣化

外壁のひび割れや塗膜の剥がれ、外壁材の浮きは、雨水が建物内部へ入る原因になります。

特に注意したいのが、外壁材の継ぎ目や窓まわりに使用されているシーリングです。シーリングにひび割れ、剥がれ、痩せが生じていると、横殴りの雨によって雨水が入り込むことがあります。

普段の雨では問題がなくても、台風時の強い風を伴う雨で初めて雨漏りが発生するケースもあります。外壁全体に加え、窓まわり、配管の貫通部分、外壁と屋根の取り合い部分なども確認しておきましょう。

3.雨どい・排水口の詰まり

屋上や屋根に降った雨を適切に排水するためには、雨どいや排水口が正常に機能していることが重要です。

落ち葉、土、砂、鳥の巣、飛来物などがたまっていると、大雨の際に排水が追いつかず、雨水があふれる可能性があります。

主に次の場所を確認します。

  • 屋上の排水口
  • 雨どいと集水器
  • 縦どい
  • 側溝や排水ます
  • 敷地内の排水経路
  • 搬入口や地下部分につながる排水設備

陸屋根では、排水口が詰まると屋上に大量の水がたまり、防水層の弱い部分から漏水することがあります。台風シーズン前だけでなく、落ち葉が増える時期にも定期的な清掃が必要です。

4.シャッター・大型扉の不具合

工場や倉庫のシャッター、大型扉、搬入口は面積が大きく、強風の影響を受けやすい部分です。

開閉時の引っかかりや異音、変形、部品の緩みがないか確認しましょう。また、最後まで確実に閉まり、施錠できる状態であることも重要です。

シャッターや扉に不具合があると、強風によって変形・脱落したり、隙間から雨水が吹き込んだりする可能性があります。

台風の直前に初めて動かすのではなく、日頃から定期的に開閉し、不具合がないか確認しておくことが大切です。

5.屋上防水・シーリングの劣化

屋上防水に膨れ、ひび割れ、剥がれ、破れなどがあると、豪雨時の雨漏りにつながることがあります。

排水口まわり、防水層の継ぎ目、設備基礎の周辺、立ち上がり部分などは、特に劣化しやすい場所です。屋上に室外機や設備が設置されている場合は、配管や架台の固定部分も確認します。

防水層は、見た目に大きな異常がなくても、内部で劣化が進んでいることがあります。施工から年数が経過している場合や、過去に雨漏りがあった建物では、専門業者による調査を検討しましょう。

6.雨漏りが起きやすい場所

雨漏りは屋根だけでなく、外壁や窓、設備の取り付け部分など、さまざまな場所から発生します。

特に確認したいのは、次の部分です。

  • 屋根材の継ぎ目やボルトまわり
  • 屋根と外壁の接合部分
  • 窓枠やサッシのまわり
  • 外壁のひび割れやシーリング部分
  • 換気口や配管の貫通部分
  • 屋上防水の立ち上がり部分
  • 天窓やトップライトのまわり
  • 増築部分と既存建物の接続部分

天井や壁にシミがある、雨の後にカビ臭くなる、床が湿っているなどの症状も、雨漏りのサインかもしれません。

一時的に水を受けるだけでは、建物内部の腐食や断熱材の劣化を防げません。原因を特定したうえで、適切に補修する必要があります。

7.看板・設備・屋外設置物の固定

建物本体だけでなく、敷地内に設置されている看板や設備も確認が必要です。

  • 壁面看板や自立看板
  • 室外機や設備架台
  • アンテナ
  • 照明器具
  • フェンスや門扉
  • 資材置き場のシート
  • パレットや廃材
  • 植木鉢や簡易物置
  • 自転車や移動式什器

固定が不十分なものは、強風によって転倒・飛散し、従業員や近隣の建物、車両などに被害を与える可能性があります。

移動できるものは屋内へ入れ、移動が難しいものは固定状況を確認します。ブルーシートなどで覆う場合も、シート自体が風にあおられないよう、確実に固定することが必要です。

8.浸水しやすい場所と設備

敷地内で周囲より低くなっている場所や、過去に水がたまった場所も確認しておきましょう。

特に搬入口、地下室、受変電設備、機械室、サーバー室、書類保管庫などへの浸水は、事業継続に大きな影響を及ぼします。

必要に応じて、次のような対策を検討します。

  • 止水板や土のうの準備
  • 排水ポンプの作動確認
  • 重要な設備や商品を高い場所へ移動
  • 電源や配線への浸水対策
  • 車両や重機の移動場所の確保
  • 緊急時の連絡体制の整備

自治体が公開しているハザードマップも確認し、洪水や内水氾濫による浸水リスクを把握しておくことが重要です。

被害に備えて建物の写真と図面を保管する

台風や豪雨の前には、建物や設備の現在の状態を写真で記録しておくことをおすすめします。

屋根、外壁、シャッター、看板、設備、敷地内の状況などを撮影しておくと、被害発生前後の状態を比較しやすくなります。修繕業者へ状況を説明する際や、保険会社へ連絡する際の資料として役立つ場合もあります。

あわせて、次の資料を整理しておきましょう。

  • 建物の設計図・竣工図
  • 過去の修繕履歴
  • 防水工事や外壁工事の保証書
  • 設備の配置図
  • 建物と設備の写真
  • 火災保険などの契約内容
  • 管理会社・施工会社・保険会社の連絡先

紙の資料だけでなく、データ化して安全な場所に保管しておくと、事務所へ立ち入れない場合にも確認しやすくなります。

被害が発生したときの注意点

台風や豪雨の後は、建物の状態が気になっても、風雨が収まるまでは屋外へ出ないようにしましょう。

特に屋根への立ち入り、切れた電線への接近、浸水した場所での電気設備の操作には危険が伴います。安全を確保したうえで、目視できる範囲から被害状況を確認してください。

被害を確認した場合は、次の順序で対応します。

  1. 人命と周囲の安全を確保する
  2. 被害箇所を写真や動画で記録する
  3. 建物管理者や責任者へ報告する
  4. 保険会社や専門業者へ連絡する
  5. 応急処置と本格修繕を分けて検討する

破損した部分を片付けたり修理したりする前に、被害状況を記録しておくことが大切です。ただし、二次被害のおそれがある場合は、安全確保を優先してください。

緊急修繕と計画修繕を分けて考える

台風や豪雨による被害が発生した場合、すべてを一度に直そうとすると、工事費や業務への影響が大きくなることがあります。

まずは雨水の侵入や部材の落下など、危険を抑えるための緊急修繕を行います。その後、建物全体を調査し、再発防止を含めた計画修繕を検討します。

緊急修繕の例

  • 雨漏り箇所の応急処置
  • 飛散や落下のおそれがある部材の撤去
  • 破損した窓や扉の養生
  • 排水口の詰まりの除去
  • 浸水箇所の排水
  • 危険な範囲への立入禁止措置

計画修繕の例

  • 屋根や外壁の全面的な補修
  • 屋上防水の改修
  • シーリングの打ち替え
  • シャッターや大型扉の更新
  • 排水能力の見直し
  • 看板や設備の固定方法の改善
  • 浸水防止設備の設置

応急処置だけで終わらせると、次の大雨で同じ場所から再び雨漏りすることがあります。被害の原因を確認し、建物の劣化状況や今後の使用計画を踏まえて、修繕の優先順位を決めることが大切です。

台風が接近する前の点検が建物と事業を守る

台風や豪雨への備えは、建物が被害を受けてから始めるものではありません。

小さなひび割れや部品の緩み、排水口の詰まりなどを早めに見つけて対応することで、大きな被害を防げる可能性があります。特に築年数が経過している建物や、過去に雨漏り・浸水が発生した建物は、台風シーズン前の点検をおすすめします。

橋本組では、工場・倉庫・事務所・店舗などの建物について、現地の状態を確認し、必要な修繕や改修方法をご提案しています。

  • どこを点検すればよいか分からない
  • 雨漏りが気になっている
  • 修繕の優先順位を整理したい

このようなお悩みがありましたら、早めに建物の状態を確認してみませんか。緊急性の高い箇所と、計画的に修繕する箇所を整理し、建物の状況に合わせてご提案します。

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